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購入前に知っておきたい 子どもGPSのしくみと精度|スマホやカーナビとの違いをやさしく解説

購入前に知っておきたい 子どもGPSのしくみ|スマホやカーナビとの違いをやさしく解説

モフ

こどもGPS研究所 所長のモフです。 これまでに26台以上の子どもGPSを実際に使用し、精度・電池持ち・アプリ操作性などを長年検証してきました。 技術的な仕組みだけでなく、登下校や習い事など実生活での挙動を重視し、各社へのヒアリングや検証も行っています。 本記事では、専門的な知見と実使用の経験にもとづき、初心者の方にもわかりやすく解説します。

「子どもGPSって便利そうだけど、どういうしくみで動いているの?」
「スマホの地図と同じように、ピタッと現在地が分かるの?」
「口コミで『精度が悪い』って見るけど、本当のところはどうなの?」

ここでは、こどもGPS研究所で26台以上の実機を使い比べてきた所長もふが、
子どもGPSの基本のしくみを、できるだけやさしくまとめました。

先に結論だけ言うと、

  • 子どもGPSは、スマホやカーナビとはそもそもの仕組みが違う
  • 地図に出る位置は、だいたい“少し前の場所”だと思っておくのが正解
  • たくさん測位方式がある=必ずしも精度が高い、ではない

この3つを知っておくだけで、購入後の「思ってたのと違う…」をかなり防げます。

保護者がスマホアプリの地図画面でこどもGPSの現在地を確認している手元の写真。
©こどもGPSナビ

子どもGPSとスマホ/カーナビの決定的な違い

子どもGPSのしくみを説明するとき、いきなり専門用語から入ると分かりにくくなります。
なのでまずは、よく使うスマホやカーナビとの違いから見てみましょう。

スマホ・カーナビは「衛星 → 端末 ほぼダイレクト」

スマホやカーナビは、ざっくり言うとこんな流れです。

衛星からスマホやカーナビに直接GPS信号が届き、ほぼリアルタイムで現在地が表示される仕組みを示した図。
  • 空の上にある衛星から、スマホ/カーナビが直接信号を受け取る
  • 受け取った情報を、そのまま地図アプリに表示する

そのため、条件が良ければほぼリアルタイムで位置が動いていくように見えます。

子どもGPSは「端末 → サーバー → 見守る人のスマホ」という遠回りルート

一方で、子どもGPSは次のような流れになっています。

子ども用GPS端末が衛星から位置情報を受け取り、それを携帯基地局・サーバーを経由して保護者のスマホに送る仕組みを示した図。
  1. 子どもが持っているGPS端末が、衛星から位置の情報を受け取る
  2. 一定の間隔で、その位置データを携帯電話の回線を使ってサーバーに送る
  3. 見守る側のスマホアプリが、サーバーから最新の位置データを受け取る
  4. 受け取った位置を、地図上に表示する

間に「サーバーにいったん集める」というワンクッションが入っているため、

  • 位置情報を送るタイミング(更新間隔)が決まっている
  • 通信のタイムラグも少し発生する

結果として、親のスマホに表示されているのは、
「今この瞬間」ではなく「数十秒〜数分前の位置」になります。

ここを知らずに「カーナビみたいにリアルタイムで動くはず」と期待してしまうと、
どの機種を買っても、「精度悪い!」と感じやすくなってしまいます。


なぜ「今いる場所」とズレるの?更新間隔と通信のタイムラグ

子どもGPSで一番大事なのは「更新間隔」です。

多くの機種では、

  • 1分ごと
  • 2〜3分ごと

といったように、一定の時間がたつごとに位置情報をまとめて送信しています。

通学路に1分おきの位置が点で記録され、それを線でつないだイメージ図。
引用:こどもGPS研究所

たとえば「1分間隔で送る」設定の機種であれば、

  • 0分:位置を測ってサーバーへ送る
  • 1分:次の位置を送る
  • 2分:また次の位置を送る

……というサイクルで動いています。

そのうえで、サーバー⇔スマホの通信にも少し時間がかかるので、
親のスマホに表示されている位置は、

「更新したタイミングの位置」+「通信にかかった時間」

という、どうしても少し“過去の場所”寄りの情報になってしまうのです。

そのため、「校門の前にいる表示なのに、もう家に着いていた」
といったことは、子どもGPSではどうしても起こります。

ここは故障ではなく、仕組み上そういうものだと知っておいてください。


GPS・Wi-Fi・基地局…「測位方式が多い=高精度」とは限らない

子どもGPSの公式サイトを見ると、

  • GPS
  • みちびき
  • Wi-Fi
  • 携帯基地局
  • 加速度センサー・ジャイロ

など、たくさんの測位方式が書かれていることがあります。
ぱっと見は「いっぱい使ってるほうが、正確そう」に見えますよね。

ところが、26台以上を実際に使い比べてきた所長もふの実感としては、

「測位方式の数=精度の良さ」ではないです。

いちばん信用できるのは「衛星(GNSS)」

屋外で位置を測るとき、信頼度が高いのは衛星を使った測位です。
カーナビや普通のカーナビアプリも、基本はこれを使っています。

一方で、

  • Wi-Fi
  • 携帯基地局

などは、「だいたいこのあたり」というざっくりした位置を出すためのものです。

特に学校や駅まわりでは、
新しく設置されたWi-Fiの位置情報がまだ正しく登録されていないこともあり、
「急に駅の中にワープした」「校舎にいるはずが、外の施設に飛んだ」といったことが実際に起こります。

衛星測位、Wi-Fi、携帯基地局などの位置精度の違いをイメージで比較した図。衛星が一番精度が高いことを示している。
引用:こどもGPS研究所

つまり、

  • 屋外・住宅街での見守りなら、まずは衛星でしっかり測れるかが大事
  • Wi-Fi・基地局は「屋内や地下で、なんとか位置の目安を出すためのサポート役」

くらいに考えておくと、各社の説明に振り回されにくくなります。


「どの機種でも、ある程度はずれる」が現実です

こどもGPS研究所で複数の機種を同じ通学路で持たせてみると、

  • 学校にいるのに「学校を出ました」と通知が来る
  • 自宅にいるのに「隣の家」にいるように見える
  • たまに全然ちがう場所にワープしている

……といったことは、どの機種でも起こります。
これは、子どもGPSの精度が特別に悪いのではなく、

  • 更新間隔の問題(1〜3分ごと)
  • Wi-Fiや基地局に引っ張られる問題
  • 屋内・地下で衛星の電波が届きにくい問題

といった、構造上の理由が重なっているからです。

所長もふが5年以上いろいろな機種を試してきた結論としては、

「子どもGPSとして見守りに使ううえでは、どの機種も精度は十分」
というところに落ち着いています。

大事なのは、

  • 自分の使う環境(住宅街/ビル街/地下鉄の利用など)
  • どれくらいの更新間隔を許容できるか

を理解したうえで、機種を選ぶことです。


子どもGPSに「カーナビ並みのリアルタイム精度」を求めない方が楽になる

子どもGPSでよくある“がっかり”の原因は、

「カーナビのように、リアルタイムでピタッと位置が分かるはず」
と期待してしまうことです。

しかし、ここまで見てきたとおり、

  • 情報はサーバー経由で、1〜3分ごとに送られてくる
  • 屋内や地下ではWi-Fi・基地局に頼らざるをえない

というしくみのため、カーナビのようなリアルタイム性はどうしても出ません。

だからこそ、子どもGPSでは、

  • 「ちゃんと学校に着いているか」
  • 「いつもどおりのルートで家に向かっているか」

といった“動きの全体像”を見守る道具だと考えておくと、使いやすくなります。


仕組みを知ったうえで、次に見るべき記事

ここまで読んでいただければ、

  • なぜ子どもGPSがスマホやカーナビと同じにならないのか
  • どうして位置が少しずれたり、過去の場所になってしまうのか
  • 「精度が悪い」という口コミの裏にある理由

が、だいたいイメージできたと思います。

次は、実際にどう選ぶか・いくらかかるかを見ていきましょう。

さらに、仕組みや精度についてもっと細かく知りたい方は、
実験やグラフをたっぷり載せた姉妹サイト「こどもGPS研究所」もあわせてどうぞ。

こどもGPS研究所で詳しい検証記事を読む

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モフ

こどもGPS研究所 所長のモフです。 これまでに26台以上の子どもGPSを実際に使用し、精度・電池持ち・アプリ操作性などを長年検証してきました。 技術的な仕組みだけでなく、登下校や習い事など実生活での挙動を重視し、各社へのヒアリングや検証も行っています。 本記事では、専門的な知見と実使用の経験にもとづき、初心者の方にもわかりやすく解説します。

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